水戸市笠原町の保育園・彩の国保育園。一時保育もお預けできます。
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保育雑感
No104.平成23年11月号 「七五三」
子供の七五三祝いをやる時に、誰しも自分自身の七五三の記憶を思い起こすものです。数少ない子供の頃の記憶の中で、晴れ着を着せてもらって嬉しかった気持ちは、幾つになっても忘れられないものです。昔は子の生存率が低く、節目ごとに成長祈願をしたのが七五三の起源ですが、今も昔も子の健やかな成長を願う親の気持ちに変わりはありません。初めて人の親になり子育てに翻弄しながらも、代々受け継がれてきたしきたりや行事を経験するうちに、子と共に親自身も成長していくことができます。その中で自分が受けた親の愛に気付かされる事も多々あることでしょう。薄れていく伝統行事ですが、人としての生き方の教えが、その中に伝授されているように思えます。震災で全てをなくした人々が、瓦礫の中から見つけ出して生きがいとなるのが、位牌と家族写真だと聞きました。目に見えないものが大事なものだという教訓を学んだ私達が、震災後の七五三を迎えて思うことは、子供の成長祈願は、家族の絆を深める行事でもあるということです。記念の家族写真に写された家族の眼差しは、明るい未来を望み見ていることでしょう。
No103.平成23年10月号 「運動会によせて」
運動会に向けて園庭整備の為、駐車場に置いてあった砂を園庭に運び入れたところ、さっそく子ども達は砂の山に群がって遊び始めました。今更ながら、砂(土)は子どもの遊びになくてはならないものだと感じました。山を作る、穴やトンネルを掘る、おだんごを作る、おままごとをするなど飽きることなく遊んでいます。震災後、放射能汚染で園庭や校庭で遊べなかった子ども達は、さぞかしつまらなかったことでしょう。砂や土に限らず、海、空、風、森などの自然によって、子どもは育まれます。今回の地震や大津波のように災いをもたらすのも自然ですが、それをも含めて大自然の中で人間は生きていることを教えていく必要性を強く感じます。自然に対する畏敬の念は、災いを転じて恩恵を私達に与えてくれるはずです。津波を被った田畑はいずれ実り多き田畑に生まれ変わるでしょう。しかし放射能汚染した田畑は孫子の代まで毒を吐き続け、不毛の地と化すことでしょう。園の畑を耕しながら考えることは、代々この畑は誰が耕し何を作っていたのだろうかと、祖先のこと、代々受け継がれるもののことなど哲学的思考をしながら、農耕民族のDNAを感じ、代々守ってきた田畑を耕せない農家の人たちの無念に思いを馳せます。
10月2日、子ども達は大地を踏みしめて元気に走ります。子ども達を空から見守る、KING OF NATURE=おひさまが顔を出してくれるといいですね。お父さん、お母さん、応援宜しくお願いします!
10月2日、子ども達は大地を踏みしめて元気に走ります。子ども達を空から見守る、KING OF NATURE=おひさまが顔を出してくれるといいですね。お父さん、お母さん、応援宜しくお願いします!
No102.平成23年9月号 「登山と震災」
毎年夏に一山登ることを目標にしていますが、今年は北海道大雪山の縦走に挑戦しました。登山愛好家が一度は登りたいトムラウシ山が縦走3日目に組み込まれた山行スケジュールでした。本州のアルプスの山々とは異なり、標高は1千米程低い2千米級の山々ですが、広大な北海道ならではの雄大でワイルドな山登りでした。一言で言うなら、神が創造したそのままの大地にポツンと降ろされ、一本の道筋だけひかれたコースを自力でゴールを目指すサバイバルゲームとでも言った感じです。1日目8時間、2日目10時間、3日目14時間の歩行時間で、体力、気力共生まれて初めての最大出力でした。水道、電気、ガスのライフラインは何も無く、渇いた喉を潤すジュースを売っている自動販売機があればいいのにと何度思ったことか。手つかずの自然を味わうとは、非日常の世界に入り込むと言うことで、文明社会に慣れきった人間には時に生命の危機さえ感じると言っても大袈裟ではありません。あって当たり前と思っていたことが簡単に覆されてしまった大震災後の状況に通ずるものがあり、人間の生存に必用なものが体で実感できたと同時に生命力の源が揺さぶられるような感覚に、再生と復興のエネルギーが宿るような気がしました。
No101.平成23年8月号 「子どもは汗の子、大人は冷房の子」
ヒトの体温は外気温の変化に対応して、体温を一定に保つ機能を持っていますが、その機能に不具合が生じると、体温が上昇すれば熱中症、低下すれば低体温症となり、生命が脅かされます。体温の上限は42℃、下限は35℃でその幅はたった7℃しかありません。体温計の目盛が温度計の目盛に比べて、極端に少ないのはそのせいです。これを逆に考えると温度計が-30℃~50℃まであると言うことは、健全な体温調節機能と環境に対する適切な対処があれば、生命を維持できるということでもあります。
年々過酷になる夏の猛暑の中、子ども達が元気に過ごせるように、健康な体と快適な生活環境を作ってあげることは、私達大人の仕事です。体を鍛えるためには、暑さ寒さを体験して、適応能力を高める必要があります。寒さに負けるなと言う意味の「子どもは風の子、大人は火の子」と言うことわざがありますが、暑さに負けるなと言う意味のことわざが無いので作ってみました。「子供は汗の子、大人は冷房の子」…
折から日本中節電の中、冷房ばかりに頼らない子どもの夏の過ごし方を、おじいちゃんおばあちゃんに聞いてみては如何でしょうか。きっとよい知恵を貸してくれることと思います。
年々過酷になる夏の猛暑の中、子ども達が元気に過ごせるように、健康な体と快適な生活環境を作ってあげることは、私達大人の仕事です。体を鍛えるためには、暑さ寒さを体験して、適応能力を高める必要があります。寒さに負けるなと言う意味の「子どもは風の子、大人は火の子」と言うことわざがありますが、暑さに負けるなと言う意味のことわざが無いので作ってみました。「子供は汗の子、大人は冷房の子」…
折から日本中節電の中、冷房ばかりに頼らない子どもの夏の過ごし方を、おじいちゃんおばあちゃんに聞いてみては如何でしょうか。きっとよい知恵を貸してくれることと思います。
No100.平成23年7月号 「百代の過客」
「太平洋の水湧きて/奥の浜辺を洗ひ去る。/あはれは親も子も死んで/屍も家も村も無し。」これは正岡子規が、明治29年の三陸海岸大津波の情景を描いた詩ですが、今回の東日本大震災と全く同じ光景が、100年余り前に起こっていたことに驚かされます。この詩の後に「人すがる屋根は浮巣のたぐひかな」という一句を明治の偉才は詠んでいますが、17文字の中に、見事に私達がテレビで見たと同じ光景が表現されています。大自然の驚異が繰り返される事実とその光景をリアルに伝えてくれるのは、文学の力と言えるでしょう。歴史上度々大自然の爪牙にさらされる東北地方ですが、平和な佇まいもまた、文学の中にひっそりとその姿を留めています。「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也」という名文で始まる「奥の細道」で俳人松尾芭蕉は、今回の被災地、福島、宮城、岩手を行脚し、東北の美しさや歴史を俳句に収めています。松島では、その美しさに絶句し、「いづれの人か筆をふるひ詞を尽くさん」と、句を残さなかったと言います。それが、今から320年前のこと、今日まで誰も詞を尽くしていませんが、今回の震災で、その日が来るまでには「百代の過客」が行きかわなければならないことでしょう。
この保育雑感の100回として震災を取り上げたのは、被災地の早い復興を願ってはいますが、「百代」の「百」とは永遠という意味もあるように、それこそ百年単位で考えなければならないだろうと感じているからです。正岡子規は34歳の短い一生でしたが百代に名を残し、天変地異は百年単位で歴史上繰り返される。人生も歴史も時の長短は大きな意味をもたないとも言えます。今を生きる生も、過去を生きた生も、未来を生きる生も、全て悠久の時の流れの中ではその価値は等しいと感じる昨今です。
この保育雑感の100回として震災を取り上げたのは、被災地の早い復興を願ってはいますが、「百代」の「百」とは永遠という意味もあるように、それこそ百年単位で考えなければならないだろうと感じているからです。正岡子規は34歳の短い一生でしたが百代に名を残し、天変地異は百年単位で歴史上繰り返される。人生も歴史も時の長短は大きな意味をもたないとも言えます。今を生きる生も、過去を生きた生も、未来を生きる生も、全て悠久の時の流れの中ではその価値は等しいと感じる昨今です。
No99.平成23年6月号 「『共に生きる』を目指して」
新年度も早2ヶ月が経ち、園児達も先生やお友達に慣れ、徐々にクラスのまとまりが出てきています。今週予定されている春の親子遠足を皮切りに、今後は行事、各領域の保育内容を年間計画に基づいて、本格的に始動します。
今年度は、行事の時期と、特別保育(学研・英会話・スイミング)の内容の見直しを行いました。親子遠足は5月、運動会は10月、音楽会は12月に行い、学研幼児教室の充実を計りました。また、食育と基本的習慣に力を注ぎ、幼児期のいわゆる「しつけ」と言われる子育ての原点を大切にして保育を行いたいと思います。
また、彩の国保育園の子ども達の「年下の子を可愛がる」という長所も、クラス間の交流保育を取り入れて更に伸ばしていこうと思います。保護者の皆様のご協力、ご支援、ご鞭撻を宜しくお願い致します。
今年度は、行事の時期と、特別保育(学研・英会話・スイミング)の内容の見直しを行いました。親子遠足は5月、運動会は10月、音楽会は12月に行い、学研幼児教室の充実を計りました。また、食育と基本的習慣に力を注ぎ、幼児期のいわゆる「しつけ」と言われる子育ての原点を大切にして保育を行いたいと思います。
また、彩の国保育園の子ども達の「年下の子を可愛がる」という長所も、クラス間の交流保育を取り入れて更に伸ばしていこうと思います。保護者の皆様のご協力、ご支援、ご鞭撻を宜しくお願い致します。
No98.平成23年5月号 「大震災に思う その2」
毎日のように起こる、大きな余震に不安な日々が続いていますが、小さいお子様を養育する保護者の皆様方には多くのご心配を抱えながらの子育ての日々と、お察し申し上げます。園においては、再度の大きな揺れに備えて落下防止の工夫をしたり、子どもの不安を募らせないように配慮して保育を行うようにしています。また、放射能に関しては、被曝量を少しでも控える目的で、戸外遊びの時間を決めて保育を行っています。出来る事は限られており、これで本当に良いのかと迷いながらの対応ですが、保護者の皆様方ともご相談しながら、防災対策を考えていきたいと思いますので、ご意見、ご要望、また情報などお聞かせください。先日、昨年の卒園児ご父兄よりお見舞いのメールを頂きましたが、その中に、「備えよ常に」というボーイスカウトのモットーの一文に、今回の震災の教訓を実感したとありました。子ども達の安全を守る為に、「備えよ常に」を心掛けましょう!
No97.平成23年4月号 「大震災に思う」
今回の大震災に身も震える恐怖を覚えましたが、その衝撃から日が経つにつれて、原発事故による放射能汚染の方が何倍も恐ろしいと気付き、今後引き起こされるであろう様々な事態に、不安が募る毎日です。原子爆弾で国土を焼かれ、大勢の命が犠牲になったこの国に、歴史は非情にもまた同じ苦しみをもたらそうと言うのでしょうか。私達大人が、幼子達に明るい未来を保証してあげられないことに、憤りと慙愧の念が耐えません。しかし、戦争であれ、自然災害であれ、人災であれ、その耐え難い苦しみを、今生きている命は受け止めるより道はありません。命には限りがあることを今回の大震災は私たちに教えてくれました。大震災で亡くなられた多くの方々の尊い命に代えて、残された者たちは泣きながら苦しみながらも前に進まなければならないのでしょう。日本頑張れ! お父さん、お母さん頑張れ!
No96.平成23年3月号 「読み聞かせ」
「読み聞かせ」の日は、月に2回ありますが、1回は大内さんが、もう1回は「桜前線お話の国」の生田先生と友部さんがやってくださいます。大内さんは、保育園の正門の隣で畑を作っている方で、近所にお住まいの方です。大内さんのご主人とは、お互い作った作物の交換をしたり、苗や種をもらったりあげたりする「畑友達」です。昨年の夏は、落花生の種をいただき、子ども達は植え付けから収穫、殻むきという長い活動過程楽しむことができました。「桜前線お話の国」は、色々な場所でボランティア活動で読み聞かせをしているグループで、音響効果を取り入れて読み聞かせをしてくれます。生田先生はリトミックの指導の傍ら児童福祉に力を注ぎ幅広く活動していらっしゃいます。友部さんは近所の商店の方で、子供文化に熱い情熱を抱き、長きに渡りボランティアに携わってこられた方です。この3人の方が口々に「彩の国保育園の子ども達は耳を傾けてお話を本当によく聞いてくれます。」とおっしゃいます。地域の方々のボランティア活動に支えられて子ども達が育まれている事を、この「読み聞かせ」を通じて実感しています。広く世界に目を向けると、ボランティアの力が社会の様々な問題の解決に役立っています。「人の役に立つ」というボランティアの精神は、世の中を良い方へ導く人間の叡智です。「人の役に立つ人になれ」と子ども達に教える為には、私達大人も頑張らなければなりませんね。
No95.平成23年2月号 「うさぎ」
平成23年が明けて、早1ヶ月、保育園も年長さんの卒園のムードが日増しに高まって来たこの頃です。今年の干支は兎ですが、ぴよんぴょん跳ねる兎にあやかって元気な年にしたいものです。そこで、兎の話をしましょう。保育園で飼っている兎の名前は「アリス」と言いますが、4年前に近所の斉藤さんが持ってきてくれた時に、当時の学童さんが、「不思議の国のアリス」から名付けました。ライオンラビットという種類でフワフワのたてがみと、おとなしい性格で人気の高い兎です。最近はペットに兎を飼うのが流行っているそうで、リードをつけてお散歩させることを、「うさんぽ」と言うそうです。保育園でも、「うさんぽ」を試みましたが、犬のようには歩いてくれず、そのうちリードを噛み切ってしまいあえなく断念。穴を掘って脱走することも数知れず、子ども達の手に負えない兎ですが、癒し効果は抜群。餌をあげたり、なでたりすると皆ニコニコ笑顔になります。兎年なので、新しいお家を作ってあげようと思っています。話はそれますが、初詣に日光東照宮に行きましたが、絵馬に描かれていた兎が「波乗り兎」といって、荒波を乗り越える兎の様に、苦難を乗り越え前進出来るようにという縁起物だそうです。東照宮の彫り物に幾つもあるとのこと、眠り猫、猿は有名ですが、兎もいたなんて…波乗り兎にあやかって、大波小波乗り越えて頑張りましょう!
No94.平成23年1月号 「クリスマス会~星のように輝いて~」
バンビ組に一同勢揃いして、今年最後の締めくくりの行事を行いました。各クラスの発表や手品を見て楽しく過ごしましたが、写真のレンズを覗くと、子ども達一人ひとりの成長が写し出されていました。背が伸びた、体が大きくなった、という身体的成長ばかりでなく、静かに座ってお話が聞けたり、誕生会やクリスマス会の意味を理解して、みんなで楽しく過ごすことができたり、照れたり恥ずかしがったりしないで発表したりなど、どの子の姿にも精神的成長を感じました。また、一人ひとりの成長ばかりではなく、クラスとしての成長も大いにみられました。音楽会、運動会を経て、集団としての課題や目標に向かって、練習し努力を重ねた結果、クラスが一つにまとまり、今日の生き生きとして息が合った合奏の発表ができるようになったのだと思います。集団の中で、それぞれが自分の役割を自覚し、自信を持って行動できる子ども達の姿は、まるで、クリスマスツリーを飾る、キラキラ光って輝いている星のようでした。
No93.平成22年12月号 「演じる楽しさパート2」
晴天に恵まれ、暖かい日差しと大勢の保護者の方々の声援の下、園児達は、元気いっぱい運動会を楽しみました。今年は、3クラス共ストーリーのある演技に取り組みました。物語の登場人物や動物の役になることで、子ども達はその気になっていきいきと演技することができます。物語の中で、大人は役を「演じる」のですが、子どもは役そのものになってしまうと言った方が当たっているかも知れません。ウサギの役をやったら、子どもはウサギを演じるのではなく、ウサギに変身しているのでしょう。みつばちハッチも白雪姫も、海賊も本物が出現していたのです。子どもの世界は次元が異なり、大人はなかなか入り込めませんが、名優といわれる人は、子どもの感性を持ち続けている人なのでしょう…今年の運動会では、先生達が新たな才能を開花させました。①脚本(『PIRATES OF PANDA』はパンダ組担任の創作)②演出(みつばちッハッチのお散歩)③演技(白雪姫の魔女)この3つが揃えば、劇団を開設することもできるかな…!?
No92.平成22年11月号 「演じる楽しさ」
10周年ということで、白雪姫のお妃を演じましたが、それはそれは楽しいことでした。保育士の仕事は、言ってみれば毎日子ども達と一緒に『○○になったつもり』のごっごあそびをしているようなものです。子どもは空想と想像の世界に生きていますから、何にでもすぐ、変身してしまいます。そんな子ども達と一緒に遊ぶには、大人も役を演じなければなりません。大袈裟に言えば、保育士は女優でなければなりません。そんな訳で、保育士歴30年で培った演技力で今回初舞台を踏んだわけですが、保育士冥利に尽きるといっても過言ではありません。が、普段と違うのは、観客は子どもだけではありません。『大根・・・』と言う声も聞こえてきたような…
No91.平成22年10月号 「ジョイントコンサート」
毎年秋に開催する『子ども達に贈る小さな音楽会』は、今年で第10回を迎えますが、園児達が音楽家の方と一緒に舞台で発表するようになったのは第7回からなので今年で4回目ですが、回を重ねる毎に、子ども達の意識も高まり、練習に臨む姿勢にも真剣さが増しています。7月から徐々に練習を始めましたが、会場でのリハーサルも行い、本番10日前の現在では、子ども達の集中力は当初に比べ格段に高まっています。先生達の厳しい指導にもめげることなく一生懸命応えてくれます。集中力を養い、努力することとみんなで力を合わせることの大切さや楽しさを知る良い機会です。ご父兄の皆様、どうか子ども達が練習の成果を発揮できるように見守ってください。また、10周年特別企画の弦楽四重奏もお楽しみに!
No90.平成22年9月号 「登山の勧め」
子どもが小学校高学年の頃に親子で富士登山に挑戦して以来、夏に一山のペースで山登りを続けてきました。今夏は、アルピニスト発生の地、憧れの穂高連邦に挑み、霧と強風の悪天候の中、奥穂高岳3,190mの山頂に立つことができました。切り立った岩肌に取り付けられた、はしごやくさりを頼りに登る難所では、日常生活ではあまり感じることのない「恐怖」と「勇気」の2つの感情が出現。「勇気を出して怖さを克服する」という精神作用を久しぶりに体験しました。山の上ならではの体験は、紙面では語り尽くせない程山ほどあります。卒園遠足での筑波山登山の折にも、親子登山をお勧めしていますが、是非一度、お子様と登ってみてはいかがでしょうか。穂高では、子どもと一緒に登っている親子をたくさん見かけました。(最年少は小学校2年生の男子)ちなみに、「山ガール」も増えてきました。スカートスタイルの若い女性に初めて会い、登山のファッションも変わってきているようです。
No89.平成22年8月号 「じゃがいも掘りを通して」
4月に進級したばかりの子ども達が一生懸命種植えしたじゃがいもが立派に育ち、先日、各クラスじゃがいも掘りを行いました。最初は「虫がいる~!」「固くて掘れないよ~!」と言っていた子ども達も、次から次へと出てくるじゃがいもを、次第に夢中で掘っていました。そんな中、パンダ組年少児のAちゃんは、最初からとても慣れた手つき。聞けばお家でじゃがいも掘りの経験があるとのこと。「出来ないよ~。」と泣き言を言うお友達に、「周りの土を掘るんだよ!」と丁寧に指導してあげている姿が見られました。核家族が増えて都市化が進み、農業や自然と触れ合う機会が激減してしまった昨今、今回のじゃがいも掘りはそんな社会で生きている子ども達の現状を目の当たりにした気がしました。彩の国保育園での体験が、子ども達の「生きる力」を育む糧となることを願うばかりです…。9月には、子ども達が6月に植え、今まさにぐんぐん成長しているさつま芋の収穫があります。作物の周期と共に、子ども達の成長した姿が見られることを期待します。
No88.平成22年7月号 「小学校の授業参観」
卒園児を小学校へ送り出した後、子ども達が小学校でちゃんとやっているかどうかその様子を一度見て見たいと常々思っていましたが、やっとその夢が叶いました。緑岡小学校から、出身保育園・幼稚園の先生達に、授業参観のお誘いのお手紙が届きました。親になったような気持ちで、晃汰君、羽音ちゃん、楓ちゃんが待つ教室にソワソワしながら出掛けて行くと、はてなカードと筆記用具を入れた探検バックを肩からぶら下げて、大勢の生徒達に混じって真剣な顔で先生の話を聞いている3人の子ども達の姿が目に入ってきました。これから勉学に勤しみ沢山の知識を吸収し、色々な試練を乗り越えて行くべくスタート地点に元気に立っている子ども達に「がんばれ!」と心の中でエールを送りました。参観後、懇談会があり、感想や意見を交換しました。この集まりは「幼保連絡協議会」の第一回目で、相互に連絡を取り合い、教育効果を上げていこうというものだそうです。小学校からの要望として、基本的習慣(食べ方、椅子の座り方、トイレの使い方、廊下の歩き方など)の指導と、自分の名前の読み書き、時計を見て生活する習慣を身に付けてきて欲しいという話がありました。保育士と小学校教諭の連携が進むと、卒園児のその後の心配がいくらか少なくなるかもしれませんが、授業参観は続けて欲しいものです。
No87.平成22年6月号 「春の遠足」
遠足先に動物園を選んだのは初めての事でしたが、子ども達の反応は今までで一番良かったように思います。家族で行ったことがある子ども達も多いようですが、先生、友達と行くとまた違う楽しみ、喜びを感じるようです。帰宅後、いっぱい遠足の話を聞かせてくれたという保護者の方からのご報告や遠足後描いた絵からも、子ども達の心に印象深く残ったことがうかがえました。平常保育では見られない子どもの一面や内面にも接することができましたし、集団行動の学習面でも大いに効果がありました。私達保育士も、童心に返って一緒に動物を見て回り、大人も子どもも楽しませてくれる動物園の良さを再発見した遠足でした。
No86.平成22年5月号 「じゃがいもの種植え」
活気ある新年度が始まって1ヶ月が経とうとしています。新入児、進級児も新しいクラスに徐々に慣れ、日々の生活を楽しんでいます。卒園児からの便りも多数届き、みんな元気に新たな小学校生活を満喫しているようで、ほっと胸を撫で下ろしているところです。
さて、先日、クラスごとにじゃがいもの種植えをしましたが、学年が違えば植え方も様々。一列に並んで、穴の空いている場所に種芋をそっと置いて土を被せるはずが、ぽーんと投げ入れる子、優しく優しく両手で置いてあげる子、土をはらはらと舞う雪のようにかけてあげる子、ここほれワンワンとばかりに全く違う場所を掘り出す子…。きっと子ども達のような個性的なじゃが芋ができあがることでしょう。最後には「大きくなぁれ、大きくなぁれ」とおまじないをかけました。毎日雨が降り続いていますが、少しずつ芽が成長しています。じゃが芋の成長と共に、「大きくなぁれ」と元気いっぱいの子ども達の成長を祈り、今年の種植えを終えました。
さて、先日、クラスごとにじゃがいもの種植えをしましたが、学年が違えば植え方も様々。一列に並んで、穴の空いている場所に種芋をそっと置いて土を被せるはずが、ぽーんと投げ入れる子、優しく優しく両手で置いてあげる子、土をはらはらと舞う雪のようにかけてあげる子、ここほれワンワンとばかりに全く違う場所を掘り出す子…。きっと子ども達のような個性的なじゃが芋ができあがることでしょう。最後には「大きくなぁれ、大きくなぁれ」とおまじないをかけました。毎日雨が降り続いていますが、少しずつ芽が成長しています。じゃが芋の成長と共に、「大きくなぁれ」と元気いっぱいの子ども達の成長を祈り、今年の種植えを終えました。
No85.平成22年4月号 「卒園式―受け継がれるもの―」
第14回卒園式が、24日に行われ、過去最多の14名が彩の国保育園を巣立っていきました。涙もろい方が多く、涙涙の卒園式でした。今年の卒園児の素晴らしいところは、女児も男児も小さい子の面倒をよく見ることでした。土曜日のヒヨコ組の給食時は、お手伝いの年長さんでいっぱいで、先生顔負けの保育士ぶりの子もいました。小さい者を思いやる心は、確実に年中さんに引き継がれようとしており、彩の国の伝統となることでしょう。14名の卒園生達、どうもありがとう。そして、自信を持って、小学校の門をくぐり、入学式に臨んでください。
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